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複合工業化学第二研究室(永田研)

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光合成から学ぶエネルギー変換技術の開発
石油、天然ガスなど従来のエネルギー資源に乏しい日本の安定した未来を作るには、再生可能エネルギーの普及は必要不可欠。自然の恵みである太陽光、バイオマス、地熱、風力、水力、そして海洋エネルギーなどのクリーンなエネルギーの活用が求められています。特に自然の光合成は光エネルギーを使った化学反応によって行われている。光合成から学ぶ光化学エネルギーの活用技術を研究します。さらに化学の視点で再生可能エネルギーを活用する取り組みを行い、新たなエネルギー変換技術につなげることを目指します。

研究テーマ

1.太陽光(太陽電池、人工光合成)

自然の光合成は光化学エネルギー変換を学ぶ上でよいお手本になります。光合成とは植物が光によって水を分解して酸素を発生し、二酸化炭素をデンプンなどにする反応と知っている方も多いかと思います。もう少し進んで解釈すると、光エネルギーによって水から還元力を取り出し、その還元力とエネルギーによって二酸化炭素を有機物として固定する反応となります。クロロフィル色素などが光を吸収する光合成の初期課程においては、水から電子または水素を取り出す反応と考えることができます。電子を取り出せば太陽電池に、水素を取り出せば水素エネルギーの研究につながります。
具体的には酸化物半導体や金属錯体、生体関連物質などを組み合わせた色素増感太陽電池や新型有機系太陽電池、人工光合成による水素発生を行います。

2.再生可能エネルギーの活用に関する研究

太陽光以外の再生可能エネルギーも化学の力を活かすことができます。光合成を終えたバイオマス資源(木材など)を燃やして暖をとることもできます。化学エネルギーを燃やして熱エネルギーにしてしまうことは、エクセルギー(有効エネルギー)的に効率が悪い。そこで新しいバイオマス発電では、なるべく燃やさずに、なるべく熱を出さない方式でガス(化学エネルギー)を取り出してから電気エネルギーを取り出す方法が注目されています。また電気や熱の取り出しに伴い物質生産(炭、木酢液、オイル)することも可能です。一方、日本は世界3位の地熱資源があります。地熱蒸気には水だけでなく、様々な化学物質が溶け込み、硫化水素などのガスも多く含まれます。これらを除去するだけでなく有用に活用することが求められています。
このように再生可能エネルギー分野において、化学の力で解決できそうなことがたくさんあります。エネルギー変換機能物質を用いたエネルギーの有用活用だけでなく、様々な再生可能エネルギー分野の方々とも協力しながら、近年、安全でクリーンなエネルギーの生産が求められる要求に対して、化学の視点で人類が直面しているエネルギー・環境問題の解決に活用することをめざします